イギリスには国営のNHS(National Health Service)とプライベート医療があります。

海外で病気になると治療費が高額に

イギリスの病院には、NHS(National Health Service)という国民医療保険制度に登録している公立病院の他に私立病院があります。保険料を支払っていない旅行者が病気になった場合、利用できるのは私立病院のほうとなります。

私立病院のなかには日本人医師が常駐しているクリニックなどがありますが、治療費は公立病院よりかなり高くなります。保険なしで受ける治療は、緊急時の応急手当以外は全額自己負担となります。

盲腸の手術で1週間入院しても、手術人入院費で100万円近くかかり、カードや旅行保険がないと支払い能力の証明や入院保証金が必要となります。

人口1000人あたりの医師数は日本の2.0人に対して、イギリスは2.2人と大きな差はないものの、1年間に医師一人当たりが診察する外来患者数は日本が約8,400人、イギリスの2,500人と大きな差があります。イギリスと違い、日本は深刻な医師不足に陥っているため、勤務医の労働環境は改善の気配が見られません。当直明けの翌日も95%の勤務医がそのまま病院で仕事をしています。特に中小規模の病院ほどマンパワーに余裕がないため、一人当たりの当直回数も多い傾向にあります。

旅行先でにおける万一の病気や怪我に対する最大の備えは、旅行傷害保険です。治療費を補償するだけでなく、キャッシュレスで治療を行ってくれる病院も紹介してくれます。クレジットカードに付いている保険も、請求書や診断書があれば治療費は後日請求することができますし、日本人医師の緊急医療相談や通訳の派遣などの各種サービスもあります。

イギリスで薬を買いたい場合には、薬局(pharmacy)が街のいたるところにあるので不自由はありませんが、医薬分業が二本以上に徹底しているイギリスでは胃腸薬や風邪薬と言った一般的な薬以外は処方箋がないと買うことができません。持病のある人は予め薬を持参するようにしましょう。

具合が悪くなった場合は、ホテルドクターがいるようなら、呼んでもらうのが一番効率的です。診断書と領収書をもらえば、後日、保険会社に請求することができます。自分で病院へ行く場合には、保険またはカード会社の緊急連絡先に連絡を入れ、提携病院を紹介してもらいましょう。

立替払いができるなら診断書と領収書をもらい、後日請求します。治療費が高額で払えないような場合は、保険会社に相談するとよいでしょう。現地のアシスタントサービスが病院との交渉や支払などの面倒をみてくれます。

自分で病院へ行けない場合は保険会社に連絡を入れ、現地アシスタントの派遣などを要請します。交通事故などで緊急を要する場合、同行者や周りにいる人に救急車を呼んでもらいましょう。救急車を呼ぶときは、警察と同様に「999」にダイヤルして、「Ambulance, Please」といえば、救急医療に繋いでくれます。

救急車で運ばれる先はNHS加入者のための公立病院ですが、救急に限ってはNHS未加入者でも治療を受けることができます。ただし、救急車は無料ですが、応急手当以外は自己負担となるので、このときもできるだけ早く保険会社の緊急連絡窓口に連絡する必要があります。保険会社の連携病院などの、支援をしてくれます。